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縮毛矯正に時間がかかる理由(後編)
前編では、縮毛矯正に時間がかかる理由として、「髪の体力を残すこと」と「ストライクゾーンを広く取る薬剤設計」についてお話ししました。
今回は、その続きをお伝えします。
実は、薬を塗る前から縮毛矯正は始まっています
縮毛矯正というと、「薬を塗って伸ばす技術」というイメージを持たれる方が多いと思います。
もちろん、それも間違いではありません。
でも私が大切にしているのは、薬を塗る前の髪の状態を整えることです。
髪も人の肌と同じように、その日のコンディションは毎回違います。
乾燥している日もあれば、カラーによるダメージが残っている日もあります。
年齢とともに髪が細くなってきた方もいれば、もともと硬くてしっかりした髪質の方もいらっしゃいます。
そのような状態の違う髪に、いきなり薬剤を塗ってしまうと、場所によって薬の効き方に差が出てしまうことがあります。
そこで当店では、まず髪の状態を整えるための前処理を行っています。
この工程には、
・髪全体を均一な状態に近づける
・薬剤がムラなく浸透しやすくする
・必要以上の負担を減らす
という目的があります。
一見すると目立たない工程ですが、この積み重ねが仕上がりの柔らかさや自然さにつながっています。
お客様からは見えない部分かもしれませんが、私はこの「見えない仕事」こそ、とても大切だと考えています。
髪質によって補強する成分も変えています
さらに、当店では髪質やダメージの状態に合わせて、補強する成分も使い分けています。
すべてのお客様に同じものを使うことはありません。
例えば、健康毛や硬毛の方。
髪にハリやコシがあり、しっかりとした髪質の場合は、髪表面を整えながら自然なツヤやまとまりを出しやすい成分を使用しています。
一方で、
30代・40代になると増えてくるのが、
・髪が細くなってきた
・ボリュームが出にくい
・カラーを繰り返している
・毛先が弱くなっている
という髪質です。
このような髪には、内部を適度に引き締めながら髪の強度を補う成分を組み合わせています。
年齢による変化が出てきた髪は、若い頃と同じ薬剤設定では負担が大きくなることがあります。
だからこそ、
「クセだけを見る」のではなく、「髪の体力」まで考えて施術することが大切だと思っています。
シャンプー
↓
前処理(髪を整える)
↓
酸性側の薬剤塗布
↓
髪質に合わせた薬剤塗布(シェラック・タンニンで髪質に合わせた補修、補強)
↓
薬剤をしっかり流す
その後中間処理で余計な反応を抑える。
ウルティアTrの補強成分で質感調整
↓
ドライとブローで水分を整える
↓
アイロン
↓
2液塗布
↓
流して仕上げのトリートメント
↓
仕上げ
オーダーメイドの縮毛矯正を心掛けています
美容室へ行くと、
「私の髪に合った薬を使っています。」
と聞いたことがある方も多いかもしれません。
実際に当店でも、一人ひとり薬剤を変えています。
でも、それだけではありません。
私が見ているのは、
・クセの強さ
・髪の太さ
・ダメージレベル
・エイジングによる変化
・毛先の履歴
・カラーの状態
・毎日のスタイリング方法
など、本当にたくさんあります。
例えば、
根元は健康毛だけど毛先はブリーチ履歴がある方。
顔まわりだけクセが強い方。
表面だけ細くなってきた方。
このような髪をすべて同じ薬で施術することはありません。
その方だけの薬剤設計を考えながら施術しています。
だから、毎回少しずつ薬剤の配合も変わります。
マンツーマンサロンだからできること
「そこまで細かくやると大変ですね。」
そう言われることがあります。
正直、その通りです(笑)。
薬剤を考え、前処理を行い、髪質に合わせて補強成分を変え、反応を見ながら薬剤をコントロールする。
効率だけを考えれば、もっとシンプルな方法もあります。
でも私は、
目の前のお客様にとって、その日一番良い方法を選びたい。
そんな思いで施術しています。
マンツーマンサロンだからこそ、時間に追われず、一人のお客様の髪だけに集中できる。
それも私がこのスタイルを続けている理由の一つです。
「早い縮毛矯正」より、「長くきれいな縮毛矯正」を
もちろん、私も施術時間は短い方が良いと思っています。
もし今後、
同じ仕上がりで髪への負担も少なく、さらに時間を短縮できる技術があれば、積極的に取り入れていきます。
美容技術は日々進歩しています。
だから私も常に勉強を続けています。
でも現時点では、
髪を守りながら自然な仕上がりを目指すためには、この工程が必要だと考えています。
最後に
縮毛矯正は、数時間の施術です。
でも、その仕上がりは5か月、6か月、場合によってはそれ以上続きます。
だから私は、
**「今日だけきれい」ではなく、「数か月後も扱いやすい髪」**を目指しています。
少しお時間はいただきます。
でも、その時間にはすべて意味があります。
髪をできるだけ傷ませないため。
柔らかく自然な質感をつくるため。
そして、お客様が鏡を見るたびに、
「この縮毛矯正にして良かった。」
そう思っていただけるように。
これからも、一つひとつの工程を大切にしながら施術していきます。
くせ毛やエイジングによる髪質の変化でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
一緒に、これから先も長く付き合っていける髪を育てていきましょう。



